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私の好きなノンフィクション、木村公一さんの「裏方」が、文庫本として発売しています。 読んだことのない方は、ぜひ一読していただきたい。 ちなみに私がこの本を読むきっかけとなったのが、こちらのレビュー http://www.excite.co.jp/ism/product/ASIN_4048839055/ より ヘミングウェイみたい。 Date:2004-11-12 おすすめ度: ☆☆☆☆☆ 日本のスポーツノンフィクションの中で、ここまで情緒的でない作品は珍しいと思う。 読み終えた後、なんだか落ち着かない気分になった。プロ野球界の「裏方」を描いて野球好きにはたまらない本なのだけど、ありがちな情緒とか安易な物語とかとは隔絶していて、それぞれの章を読み終えても全くカタルシスがない。要は、泣けない。読んでいる自分の感情に落としどころが無い。でも、深い余韻が残る。その余韻は、硬い金属片のように胸に残る。 この感じは何かなーと考えて、思い至ったのがヘミングウェイだ。ちょっと大げさだけど。でも例えば、甲子園球場のグランドキーパーを描いた一遍を読んだ時、確かにそういう感触を持った。甲子園の「土」と「雨」に対峙する主人公に。こんなスポーツノンフィクションは、今までなかったのではないか。こんなふうに野球と、それに関わる人々の全体像を表現する書き手があらわれたのかと、ちょっとびっくりした。 ありがちな情緒がないが故に本当の意味で何かが残る・・・。 記者(ライター)はファンではない。書き手はファン心理を持ってはいけない。これは誰もが知る鉄則。 ナースの漫画家が描いた漫画でも、大好きな患者さんが死んだ時、泣くと看護部長に叱られるのです。泣く前にやるべき仕事があります。「きちんと冷静に向き合う」ことがプロ。 ファンと「記者」との違いはと言うと、これです。 三十路になろうかと言う平凡なブスの場合、行動パターンは決まっています。大げさな賛美。 あなたはカッコいいー。やたらと同調して、献身ぶりをアピールします。 例えば、「引退について考えたことはありますか? 」というようなことを、記者が、ほとんどファームで過ごした選手に質問することは、何ひとつとして失礼な点はありません。解雇の勧告されるかどうかの曖昧な立場の人に聞くなら残酷でしょう。しかし、安全圏に来た人に改めてその頃の心境を聞くことは当然の仕事です。 来年の木元は、不調なら同じような質問をされるかもしれません。いいえ、されるならいい方です。取材対象にすらならないかもしれません。 もし、尋ねられたら、日々の葛藤や、生き残るために何を考え何を工夫して何を信じて今日まで生きてきたのかを、選手は淡々と語ればいいだけのこと。なぜなら、それも選手の仕事だから。 記者やライターに、売残りのお局ファンのうっとり活動と同じノリを求める人は、かなりイカレてると思います。 以前、我が子が同級生に刺されて殺された父親がいましたが、その人は記者という職業のせいでしょうか、取材陣にも丁寧に答えていました。 冷静に考えてみてください。ムゴイ殺され方をした側の被害者の親御さんでさえ、その心境や考えなどを質問されます。離婚直後の芸能人ならまだしも、殺人の被害者側の遺族へのインタビューというのはよく考えると酷なものです。 野次馬的なレポーターの取材もありますが、ドキュメンタリーなどのために取材する記者や作家もおられます。にんげんに関する真実に迫る必然性を感じて、人は「質問」することもあります。 「ペニーレイン」の映画の中でも、明確に監督は語っています。 記者は取材対象のファンになってはいけないと。 ※ 分かりやすく言うと、医者は患者を愛してもその愛は、「心酔」するようなものであってもいけないし、「恋心」であってもいけないし、「肉親への情」みたいに親密であってもいけないのです。 私の上司の医師は言っていました。 「簡単な手術でも身内は切りにくい・・。ダメだ・・」と。 手元が鈍るというか、ためらいや迷いみたいなものが入るそうです。 斬るという作業と書くことはどこか似ています。 どちらも、痛みを伴うからです。 一流の選手は「自らの痛み」を表現することも厭わないものです。 横浜の石井選手は、人から尋ねられる前に、「淡々と説明」しています。彼の場合、まだどこも行き先が分からない不安定な状態で。 勇気のある人だと思いました。 ファンでも二種類います。 例えば契約更改。選手が「もっと年俸を上げろ」とブログに書いたら、「そうです! ○○様の価値が分かんないなんて島田本部長は狂ってる!」と書くのもファン。 「あなたは打つだけの選手ですがポイントゲッターではありません。故障も多いし、何より守備が下手です。それ程の価値はないですよ。球団の表示価格は妥当でしょ」と、真実を告げるのもファン。 上のファンは、「真実」より「ファンタジー」を好む系の独身女性(たいていは好きな選手のトークショーで萌える系)に多い。 下のファンは、普通の人。男性に多いけれど、ちゃんと結婚した女性もこっち。リアリスト系。 ほとんどそれは、「萌え」か「現実世界」か・・ぐらいの格差があります。 脳内で酔いしれるような要素がない方が、むしろ感動できます。 裏方という本を読んで、胸に残るのは、あのいやらしい要素「カッコイイ!」と絶叫して萌えて満足する感覚からいちばん遠いからでしょう。 何気ない記事を紹介します。 私服に着替えた新庄は、球場外で待ち構えたファンの絶叫の中、関係者の車で帰宅した。だが、外部から見えないところでは、5試合でファーム落ちを告げられ、高校球児のように号泣する小谷野に右手を差し出し励ましていた。“北の聖地”で原点に立ち返り悔しさを力に変える。 [ 2005年05月29日付 紙面記事 ] http://www.sponichi.co.jp/hokkaido/news/2005/05/29/01.html より一部抜粋 この記事は美しい。 以前、“人はなぜ美しいがわかるか” この本を読んで分かったことがあります。 利己的な愛 「カッコイイー」と叫び、出来るだけ自分のものにしようとする・・。 美しいものを見て感動する 静かに一部始終をリアルに見る この差なんですね。 月を見上げて綺麗だと思う感覚。月を所有しようみたいなエゴが入るスキはない。 有名なアメリカのバスケの監督さんが言っていました。 「オレのことをどう思ってもいい。憎んでもいい。10年後のあいつらが幸せになればいい」 これは美しい。 と私は思う。 利己的な場合、「好かれたい」を外せないんですよ。あいつらの幸せも願うがオレも感謝されたい・・の部分も棄てきれないってやつです。 上記の小谷野くんの記事を、熱血お局ファンが書いたらこんな無残なことになったかもしれません。 ※創作 小谷野くん、泣いてたよ。あたしも超クヤシイ! つらいよね。分かる分かる! 新庄さんが慰めたんだって。超、いい人ですね。小谷野っちをファームに落とした監督を見返してやれー! がんばれコヤノ!大好きだよ。カッコいい! あたしたちがついてるからねー! むろんこの文の主人公はコヤノでなくなってしまってます・・・。 そして好きと言ってる割に、愛情なんて希薄です。つか、あるんでしょうか・・。 そこに語られているのは、「自分」の恋心にもならない感傷(うっとり)です。 実は、この例文を読んだ男性の方は、こんな感想を言ってくださいました。 ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「小谷野の二軍落ち」の例 よく出来ていると思います。 「熱狂的な」例から思ったのは、 猪突猛進な文章で 他者への視点が全く無い。 「自分は小谷野がコレだけ好きなのよ」 とライバルに向けて宣言しているもの。 勿論プロではありえない。 新聞の文章は 「ロッカールームへの通路で 小谷野の肩をポンと叩き 力強くうなづく新庄」が 見えてくるようです。 行間からその思いがスッと伝わるのが いい文章。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 男性目線だと、尚更よく分かるんだと思います。 ワタシの作り出した架空の女性の文は、「自分」を主役にしたい派の人が書くものだと・・。 そうなんですね。 記者の文だと、まったく描かれていないけれど、実はとても小谷野を心配しているのは他ならぬ記者だということぐらい、賢明な人には分かりますね。そんな文字がなかろうとも。 もっと分かりやすくいうと、普通よりも感情過多なファンは、人魚姫にもなれないし、「幸福な王子」のツバメにもなれない。 自分をスッと消して何かの幸せ(あるいは不幸)を見つめるという作業をするは、かなり大変なことです。 裏方という本が優れているところは、「書き手の存在」を消して、対象物のリアリティに迫っているにも関わらず、ちゃんと「書き手の意思」も生きているというところ。 なんだか映画っぽいんです。 無声映画みたい。ひとりの女性に恋したとしましょう。無声映画で何の台詞もなく、カメラが丹念に一人の女性を見つめる映像を見ただけで、見る側の人物の感情が伝わります。「美しいと感動している視線」「悲しそうな女性をみて胸を痛めている視線」というのが分かることってありますよね。 視点は何か。誰が主役か・・。 あなたが愛しているものは何なのか? あなたが探したいものは何か? 分かり易い例文を書きます。 例えば、OLさんが、清水章夫ちゃんと会話をしたとしよう。 ○「清水さん! あたし関西から来ました! あたしと握手してください! あたしのこと覚えてますか?」 自分が主役 自分探し ○「木元さん、なんでキャンプ来ないんスか?」木元が主役 木元探し ○「今年、活躍されましたが、本人的に以前と何か意識して変えたことってありますか?」章夫ちゃんが主役 章夫ちゃん探し かなりハッキリ分かりますね。 しかし、書き手のファンが混濁しがちなのはこういうパターン。 ケンスケ。絶対にこっち見て意識してる。入り待ちの時、差し入れを渡そうとしたら、いつもはニコッと笑うのに・・・・・。どうして? 無視するの? 今日は様子が変だったの。えじりんのユニを着てたから・・? ううん。違うの。アタシはケンスケが一番だよ☆ そう言いたくて、出待ちの時、ケンスケに近寄ってサインをお願いしたら、応じてくれた。良かった。怒ってない。差し入れも受け取ってくれた。朝、渡せない時、ショックだったけど、これで報われた。キャンプの目標達成です☆ また来年も逢いに行きます☆ ※ワタシの創作例文です 本人的には、最も相手を崇拝して愛を注いでいるつもり・・。 しかし、よく見たら、「選手の中にいるはずの自分」を求めて酔いしれることが目的の、極めて自閉的な自分萌えでしかない・・。 こんなことはよくあることです。 そして、これはいとも簡単に反転します。 選手だって、「自分萌え」が目的な人は、英雄視するような将軍様バンザイ的な記事でなきゃいやだ・・とか、そんなことを思ってしまいます。 王様や独裁者は、「自分への限りない愛」を記事に求めます。 しかし、雑誌にしろ新聞にしろ、それは、選手を主役にしつつも、読者のために書かれたものです。基本的にはね・・。 なんというか、選手に都合のいい易い褒め言葉であることよりも、リアルであることの方が多くのことを伝えられる。 萌え・・と、感動は違う・・。 つか、ごたごた書きましたが、選手側が、まず取材に応じないことには、良質なノンフィクションは生まれません。 (むろん、どんなに丁寧に応じようともライターが下手だと、駄文となりますが・・) 丁寧に、その人の日々のいいことや悪いことも淡々と描写することは、その人の人生を見つめて理解する作業と同じだし、それが一番大切なことのように感じます。 よろしければ・・。 ![]() ■
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by babychit
| 2008-11-02 15:00
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